まいにちらぼ

〜私の日常〜

最高に楽しかった新婚旅行の感想④(白老・ウポポイ編)

こんにちは、はなです。

ダラダラと書いていたらこんなに期間が空いてしまいましたが、9月末に行ってきた新婚旅行のブログがようやく完結します笑

※過去の記事はこちらから

新婚旅行①(小樽・札幌編)

最高に楽しかった新婚旅行の感想①(小樽・札幌編) - まいにちらぼ

新婚旅行②(富良野編)

最高に楽しかった新婚旅行の感想②(富良野編) - まいにちらぼ

新婚旅行②(白老・星野リゾート編)

最高に楽しかった新婚旅行の感想③(白老・星野リゾート編) - まいにちらぼ

 

ラストの今日は最終日に行ってきた白老にある「ウポポイ (民族共生象徴空間)」の感想を中心に書きます。

北海道旅行を計画中の方、アイヌ文化に興味のある方の少しでもご参考になれば嬉しいです。

6日目@白老→成田空港

10:30 ウポポイ

朝は宿泊していた星野リゾートで朝食を食べ、温泉にも入って、少しゆっくり過ごしました。そしてチェックアウトし、徒歩でウポポイに向かいます。ホテルのすぐ隣です!

ainu-upopoy.jp

国内外にアイヌの文化や歴史を正しく伝える場として2019年にオープンしました。中は結構広く、たくさんの体験コーナーがあったので1日中楽しめるところのようでした。

(私たちは時間の都合で、15時までに出る必要があったのが若干の心残り。それに9時から開いていたのでもっと早く来ればよかった!)

入場料は1200円で基本追加料金なしで楽しめます。

中に入るとその日のタイムスケジュールを渡してもらえるので、それを見ながら1日の予定を考えます(中には当日予約が必要な催しもあります)。たとえば私たちの時は、11時20分からのアイヌの歌と踊りのステージ観覧と、博物館の入場券を予約しました。

ということで11時20分までの時間は、施設内をうろうろ。

うろうろしているとスタンプラリーを見つけたのでそれをやったり、チセ(アイヌ語で家)の中をのぞいてみたり、アイヌの子供たちの遊びを体験したり、、、

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チセ

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これが意外と難しい!

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当時育てていた穀物も実際に育てられていました。アイヌでは稲は育たなかったので、交易を通じて手に入れていました。

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前日にカヌーしたポロト湖。

ポロトとはアイヌ語で大きい湖という意味だと知りました。

 

11時20分からのステージは撮影NGでした。伝統的な楽器に合わせて男女で歌ったり踊ったりします。その声の太さや響き具合が凄くて、もう会場全体が静まり返るほどの迫力でした。なんだか発声の仕方が違うようでとても綺麗な声で、明るい調子で、聞き心地がよかったです。演目によっては虫の声真似をしていたり、鶴の踊りがあったり、、自然と共生していたことがわかる内容でした。各演目の解説も演者の方自身でやっていたのですが、その解説時の柔らかい優しい声と、演目中の声のギャップがすごかったです。

これこそ百聞は一見にしかず、という感じです。公式YouTubeがあるみたいです!

パラル・白老篇 30秒 - YouTube

 

ステージの後は、博物館に行きました。本当はお昼の時間だったのですが修学旅行生が結構いたので混んでるかなと思い、お昼は後回し。

博物館では常設展だけ見てきました。アイヌの伝統的な衣服や生活道具など実物展示が多くあった印象です。個人的に楽しかったのはアイヌ語コーナー。文法の紹介や北海道の地名のかなり多くにアイヌ語が残っていることが紹介されていました。

たとえば富良野は、アイヌ語で以前から「フラ・ヌ・イ」と呼ばれており、漢字は後からの当て字だそう。意味は「匂いのあるところ」で、硫黄の匂いを指しているそうです。確かにドライブ中に温泉がモクモクでているのがあちこちで見えたので合点がいきました。

アイヌ語は国内の言葉で最も消滅の危機が高い言語とされているので、力が入った展示になっていたのかもしれません。

消滅の危機にある言語・方言 | 文化庁

また悲しい歴史から現在のアイヌ文化の復興に向けた活動内容が詳しく書かれたコーナーもありました。アイヌは地元で取れる動物や海産物を使って、中国やロシア、日本と交易をしていましたが、歴史が下るにつれて少しずつアイヌの交易条件や暮らしが一方的に厳しくなります。

元々はお互いにないものを与え合う平等な立場だったにも関わらず、江戸時代には奴隷のように日本から来た商人に働かされて餓死するアイヌや、同化政策によりアイヌらしい生活を禁じられ自殺するアイヌも跡を立たなかったのです。

どうしてこんなことになってしまったのだろうかと展示内容を見ながら考えていましたが、たまたま最近読んでいる本に一つのヒントがありました。

www.amazon.co.jp

その本にはある事象の具体例としてこんな問いがありました。

アボリジニはどうしてイギリスに侵略されたのか?どうして逆ではなかったのか」

私はこの問いを見たときに、恥ずかしながら「当時イギリスの方が国力が上だったからじゃないの?イギリスの方が賢くて文明が進んでいて、、、」と思ってしまいました。

ところがその作者曰く、答えはアボリジニは農作をしなくても食べ物に困らなかったので、農作が発達しなかったから」でした。詳細は本を読んでいただきたいですが、要は農業が発達すると余剰の農作物を管理したり分けあうために文字が生まれたり、道具が進化して技術が発展したり、政治体制が整えられたりします。イギリスは土地柄食べ物が豊富ではなかったので農業が発達し、それに伴い今書いたような力をつけ、その結果アボリジニを侵略することができたわけです。

これはアイヌと当時の日本においても同じことが言えると思いました。農業が盛んだった日本と、農業なんてしなくても食べ物に困らなかったアイヌでは、文化の発達の仕方が異なり、戦となると圧倒的に不利だったのです。実際アイヌには文字はありませんでした。(一方でアイヌには、一般の人々が日常の中で音楽や踊りを楽しむ余裕がありました。そのため国力が低いというのは不適切だと思います)

 

また博物館では、アイヌを日本政府が北海道の先住民族だと認めたのが2008年だと知り、最近のことだったのでとても驚きました。

アイヌについてはこの動画が分かりやすくまとめていると思います。

【アイヌの歴史】わかりやすく解説!差別と迫害の苦難の歴史…誕生から現在のアイヌ問題まで解説 - YouTube

15:00 帰路へ

アイヌについて長々書いてしまいましたが、こんな感じでウポポイを満喫したところで、北海道旅行終了です!あとは車を返し、新千歳空港で北海道ラーメンを楽しみ、夜の便で東京へ帰りました。

まとめ

以上、私と夫の「新婚旅行in北海道」でした。5泊6日とある程度長めに行けたので特別な旅行になりましたし、北海道や新婚旅行ならではの体験がたくさんできたので思い出深いものとなりました。特に夫は食べることが大好きなので、5日いても食べたいものが食べきれないと毎日言っておりました笑

また北海道行きたいです!!